寒い地方で犬を飼っている方は、愛犬たちが暖かく健康に過ごせるように特に気をつけなければなりません。今回は、いくつかの寒さ対策を紹介します。
冬は、愛犬の健康に障害となることがたくさんある時期です。厳しい寒さはもちろん、一見害のなさそうな歩道にまかれた凍結防止用の塩類など、予期できるものもあれば、できないものもあります。
ペットの飼育管理と栄養に関する世界的権威であるウォルサム研究所のコミュニケーション・マネージャーであり、獣医学博士でもあるジェームズ・ソコロウスキ氏は、次のように述べています。「私たち人間は、季節が変わると衣替えをし、食べるものも変わります。それと同じように、冬になると犬のグルーミング(毛の手入れ)や栄養上のニーズも変化します。愛犬に対して責任を持つ飼い主は基本的な予防策をとり、自分が飼っている愛犬が求めていることに注意を払うことによって、彼らが健康に冬を過ごす手助けをすることができるのです」
ウォルサム研究所がイギリスに持つ研究所、ウォルサム・ペット栄養センターでは、冬の間、愛犬が暖かく快適で健康でいられるために、飼い主が気をつける基本的なことをいくつかアドバイスしています。
★食事のおかわり
寒い季節には、暑い季節よりも多くの食物をあげてください。体温を保つために、寒い時期は普段より消耗しやすいからです。冬に犬は、夏に比べて最大25%多いエネルギーを必要とする場合もあります。特に、屋外で運動する犬は、多くのエネルギーを必要とします。
★冬の危険物質
車のラジエーター液を補充する際、こぼれた不凍液は必ず拭きとってください。不凍液の成分であるエチレン・グリコールは、犬にとっては舐めると甘味を感じる魅力的なものですが、高い毒性を持っています。 この他にも、皆さんが冬に良く飲むホットチョコレートは、犬にとっては命取りになりかねませんので犬が届くようなところに置いておかないでください。
★ドライ入浴のすすめ
冬でも、犬のグルーミングを怠ってはなりません。といっても、半乾きだと風邪をひかしてしまうことがあるので、良いドライヤーがない限り、通常の入浴をさせることは賢い選択ではありません。その代わりコーミング(櫛でとかしてあげること)や、「ドライ(水を使わない)」入浴で、犬の毛を清潔で健康に保ち、臭いを軽減させてあげましょう。ドライ入浴法は、簡単。あなたの犬や猫の毛に、コーンスターチやベビーパウダーを振りかけて、それからその粉を完全にブラシで払い落とします。粉が汚れを吸着してくれるのです。
★大寒波がきたら
犬を長時間、屋外に出しておかないようにしましょう。体温が低下する(低温症)と、それが直接または間接的に死につながる可能性があります。温度が-5℃以下のときには、年をとった犬や毛足の短い犬を外に連れ出してはなりません。寒い日に犬を連れ出さなければならないときには、ニットのセーターやコートなどの防寒着を着せてあげてください。身体を保護する層をもう一枚増やしてあげることができます。
★散歩のときの注意点
散歩から帰って屋内に愛犬を入れたら、足を見て足指の間に氷が詰まっていないかどうか確認しましょう。もし氷が詰まっていたら、ぬるま湯と布で、指と肉球をていねいに洗ってあげてください。冬の間、寒さ以外に犬の足が炎症を起こす原因となるのが、氷を融かすために撒いてある塩類です。これは、足の裏の乾燥やひび割れを引き起こします。塩類が撒いてある歩道や道路を歩いた後は、必ず毎回ぬるま湯で足の裏を洗ってあげましょう。
また、足先の毛足が長い犬は、肉球やつま先の間に氷が詰まってしまう可能性があります。こういう状態は、ジャリジャリした岩の上を歩いているような、ひどい痛みを伴うこともあるので要注意。「足の裏の毛を刈る」「雪の日に外に連れ出す場合は、外出前に足に少量のワセリンを塗る。」といった対策をしておくことで、雪や氷がつくのを防ぐ助けになります。
★水対策
屋外で犬を飼っているのであれば、犬がいつでも新鮮な水を飲めるようにし、また、水が凍ってしまわないよう頻繁に確認しましょう。
★ドアの出入り
来客の増える休暇シーズンには、気付かないうちに犬がドアから外に出てしまう可能性があります。お客様が到着したときや帰るときには、あなたの犬から目を離さないようにしましょう。また、万が一出ていってしまったときに備えて、犬にはきちんと身元が分かる迷子札をつけておきましょう。
●寒さに気をつけたほうが良い犬
ボストン・テリア、チワワ(スムース・ヘア)、ミニチュア・ピンシャーやダックスフント(スムース・ヘア)などの犬は、毛足が短く、寒さにとても弱い犬種です。ワイマラナーやグレート・デーンも短毛で寒がりですが、小型犬の方が小さいだけに抵抗力も弱いので、寒さが厳しい季節には、排泄をするために少しの時間だけ外に出る場合以外は、コートを着せずに外に出すことは避けてください。これらの短毛種の犬を散歩に連れ出すときには、冷えてしまわないように、コートかセーターを着せます。短毛の大型犬の場合も、走るなどの運動時はともかく、歩くような散歩やドッグカフェのテラスで休憩するときなどは防寒着を着せてあげたほうがよいでしょう。老犬の場合は、とくにいたわってあげてください。
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