犬は生まれつき肉食のハンターではありますが、食生活では相当な適応性を示しており、野性の場合、草やベリー類など植物性の素材も食べることがあります。飼い犬が食べ物を得る方法は彼らの野生の先祖とはかなり異なっていますが、食べ物の選択の基になっている基本的な行動メカニズムは、たとえ家畜化の過程で多少修正があったにしても、今も変わっていないのかもしれません。
中には食べ物の選択が気まぐれで見境いがないような犬もいますが、もっとも小さな犬やもっとも大きな犬を筆頭として、その他の犬は食べ物にはうるさいと思われます。犬は穀類をベースにした食事よりも肉が好きではありますが、他の肉より牛肉が好きといった具合に一つの種類を好むこともあります。犬はさまざまな味を楽しんで味わいます。甘い食べ物が大好きだったり、塩辛い味や刺激の強い味の食べ物が大好きということも珍しくありません。食べ物の匂いも重要で、犬の口に合うかどうかに大きく影響します。
大半の犬は毎日同じ種類の食べ物でも十分喜んで食べます。バランスのとれた食事で、すべての必須栄養素をふくんでいるのならば、これは申し分なく理にかなったことです。けれども、多くの犬は食生活にある程度バラエティがあることを喜びます。ただ、珍しい食べ物は初め拒絶する可能性がありますし、しばらく下痢をしてしまうこともあります。いつもの種類で多様な風味が選べるのが一番よい選択です。
たいていの犬は一日一度の食事をもらっていますが、彼らはどのようなものでも飼い主のやり方に適合します。野生の世界では、食事の間隔が数日間あいてしまうことは珍しくありませんが、たいていの犬にしてみれば一日に一度以上食事をだしてもらう方がありがたいでしょう。どんなやり方にするにしても、あなたの犬が食べる食物の総量が彼の必要とするエネルギー量に合っていれば、問題は避けられるでしょう。もちろん、食生活は全体として栄養摂取という点で完全であり、バランスがとれたものでなければなりません。
自由に食べ物に手が届くようになっていると、たいていの犬は食べ過ぎてしまうものですが、品種によっても個々の犬によっても大きな違いがあります。これは獲物をしとめるまでの間、数日間持ちこたえなければならないこともある野性の世界での、お腹いっぱい詰め込むという性向と関係しているのかもしれません。犬は自分の食べ物に執着心があり、食べている最中は格上の有力な相手を払いのけることさえします。家庭では、あなたの犬を幼いときからしつけて、求められたときはあなたに食べ物をゆずるようにさせなければなりません。その一方で、子供たちには物を食べたり骨をかんでいる犬には近づかないよう教えなければいけないでしょう。
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